フロントデッキの作成

最終更新日 2000年04月04日

過去のことなので作成途中の画像を用意できないため、
企画倒れにしようかと思いましたが、メモ書き程度でもないよりマシと思い、
文章のみで説明します。わかりにくいと思いますがご了承ください。


  はじめに
小規模のダムや野池を中心に釣行されている方の多くはジョンボートを使用しているのではないでしょうか?。基本的にジョンボートはデッキを張りません。フットコン仕様でもバウデッキのみでショートポールにシートをつけて釣りをされていると思います。

このとき自分の立っている位置は必ず喫水線(水面)より下になります。また、ボートの縁は膝くらいまであります。このためバスボートなどのデッキを張ったボートと比較してピッチングなどの釣りの動作が非常にやりにくく感じます。

この状況を何とかしようとボートのフロントにデッキを張ることにしました。
当初、近くにボートショップがないので通販しようと考え、雑誌広告を見て電話しまくりましたが、ボートごとに微妙にサイズが違うので持込を要求されるところがほとんどで、かつ代金が2万円程度もかかるといわれ、それなら自分で作ろうと決意し、自分で作成することにしました。
  材料&工具
材料
材料ですが以下のものが必要です。
コンパネと呼ばれる防水処理を施されたベニヤ板。
私は最も入手しやすく安価な厚さ12mmのものを使用しました。本当はバウデッキと同じ14mmが欲しかったのですが見つかりませんでした。普通のベニヤ板は防水処理していないため、避けた方が良いです。90mmX180mmで1000円程度。
カーペット バウデッキに使われているものと同じカーペット。
裏にラバーが張っていないものを使う必要があります。これも1000円程度です(確かな金額は失念)。
接着剤 良くチューブで売っている多用途接着剤(ボンド?)。
これを缶で買います。チューブでは全然足りません。私は3M社のものを使いました。1000円程度。
コの字アルミ デッキの裏から補強します。L字のものでも良いのですが、コの字の方が強いです。水平方向に2本ぐらい入れたほうがいいので、その程度用意します。値段は忘れましたが、そんなにはしません。
ネジクギ コの字アルミを固定します。キノコ状でステンレス素材のものを買いましょう。そして長さは板の厚さ+アルミの厚さより短いもので、できるだけ長いものを選びます。100円程度。

他にも型取りに新聞紙やガムテープが必要です。
また、材料ではありませんが、立ち位置が高くなるのでシート用のポールも長いものが必要になります。2段階アジャスタブルのもので5000円程度であります。

工具
工具は以下のものが必要です。
ノコギリ 説明不要ですね。板を切るのに使用します。
メジャー こちらも説明不要ですね。何かにつけて使います。
タッカー 巨大なホッチキスのようなもので、カーペットを板に打ち付けるのに使用します。カーペットはボンドで接着しますが、仕上げにこれがあるとより良いです。なくてもOKです。2000円強。
ドリル コの字アルミに穴を開けるのに使用します。ピンキリですが5000円程度。
カンナ 板のサイズの最終調整をするのに使用します。ボートのある場所での作業になるので、持っていなければ買わなければならないでしょう。
鉄ノコ コの字アルミを切断するのに使用します。300円程度。
  作成
材料はともかく、工具を全て買っていたのでは安い買い物ではなくなってしまいます。私は全て持っていて何かと重宝するのでこのくらいは揃えても良いとは思いますが、安く抑えたい方はホームセンター内の工作室を利用すると良いでしょう。大きなホームセンターには客が利用できる工作室があります。工作室を利用した場合は鉄ノコとドリルは買わなくて済みます。また場合によってはレンタルもしてくれるところがあるかもしれませんが、レンタルしてもらえれば全ての工具は買わなくても良いでしょう。
1.型を取る
まず、新聞紙を使って型を取ります。ボートの側面の中段に溝がありますのでそこにデッキを収めるようにします。
この型取りは正確にやっておいた方が後の作業が楽になります。
2.買い出し&工作室利用
ホームセンターに買い出しに行きます。ここでは買い出し以外に板のカットと買わずに済ませたい工具でやらなければならない作業を工作室でやってしまいます(各作業内容は後述)。必要な工具を全て買う場合でも板のカットはここでやった方が機械で切るので綺麗に切れます。

板のカットは店員に頼みます。予め型紙のサイズを計っておき、そのサイズでカットしてもらってください。このとき直線でしかカットできないと思うので台形にカットしてもらいます。ただ台形のカットは難しいらしく、私は無理を言ってやってもらいましたが、断られる場合もありそうです。その場合は仕方がないので長方形に切ってもらい、後で自分で台形に切りましょう。
それから車載の都合などで板を2枚に分割したい場合はここで半分に切ってもらってください。ちなみに私は1枚です。
3.カーペットを切る
カーペットを板に合わせてカットします。
当たり前ですが表面だけでなく、角を覆って裏でタッカーを打ちますので、それを見越してカットしてください。バウデッキを参考にしてやれば問題ないでしょう。
4.サイズ調整
カーペットをカットしたらガムテープか何かで仮留めします。そして、それを実際にボートに載せてみて下さい。多分大きすぎて載らないと思いますので、ノコギリ&カンナを使って調整ください。
5.カーペットを張る
サイズ調整が完了したらカーペットを張ります。カーペットはボンドを使って接着します。タッカーを打つかどうかにもよりますが、あまり多すぎるとカーペットが伸びますので多すぎず、少なすぎずでつけてください。多すぎてもそれ程問題はないので、たっぷりつけても良いですけどね。私はたっぷりつけました。
6.タッカーを打つ
ボンドでカーペットを張ったらタッカーを打って固定します。タッカーがない場合はやらなくてもいいでしょう。
先ほどの作業でボンドをたっぷりつけた場合、しばらくするとカーペットが伸びますので(弛む?)、しばらくの間(30分〜1時間)、平らな場所にカーペット面を下にして重石を載せておきます。その後にカーペットを引っ張ってタッカーを打ちます。
7.コの字アルミを取りつける
裏面へコの字アルミを取りつけます。板と並行に2本入れます。長さは板の幅の8,9割で、3本程度のネジクギで固定します。ネジクギ用の穴をドリルで開ける必要があります。良く緩むので、しばらくは釣行のたびに増し締めをしてください。
8.乾燥させる
カーペット側を下にして平らなところにおいて重石をのせて24時間すれば完全に乾くそうです。私は10時間後くらいに釣りに行ってしまいました。完全に乾いてはいませんでしたが注意して使えば問題ないです。
  まとめ
ということで作業的には何も難しいことはありませんが、型取りから完成まで丸一日かかります。ですが材料費わずか5千円と安上がりですし、自分でやれば愛着も沸きます。そして何より釣りやすくなります。
ただ、一人で釣行する場合はボートが前傾姿勢になりますし、重心が高くなるので少しの風や波でバランスを崩しやすいので気をつけてください。

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