超完成型リグ

最終更新日 2000年07月10日

私が考案したメソッドというかリグ。
リグ的にはスプリットショットリグですが、気持ち的にはショット付きノーシンカーリグです。
はっきりいって見えバス、デカバス、豆バスなどなど、
関係なく釣れます(釣れないときももちろんありますが...)。
是非、お試しあれ。本当にお勧めです。


  はじめに
今から10年近く前、私はまだゴムボートで野池回りをしていました。その頃の私はサイズを問わず1日2, 3匹釣れれば満足していました。そんなとき偶然「あるワーム」を使いました。そして驚くほど釣れました。当時、釣れないものと思っていた見えバスも狂ったようにバイトしてきました。このとき友人がグラブで同じように釣っていましたが、釣果が全く違いましたし、見えバスは食ってきませんでした。

はじめてゲーリーのフラグラブ(現行物と違う紙台紙ラップ巻きパッケージ)を使ったときと同じような衝撃でした。こんな釣れるワームがあるのか...と。

それからこの「あるワーム」を色々なリグで使い、パーツを変え試してきました。その中で出た答えをいつしか私は「超完成型リグ」と呼ぶようになりました。
  解説
それでは超完成型リグについて説明していきます。
有効時期
まず有効な時期ですが基本的には夏限定です。豆バスを見かけるようになってきたアフタースポーン期から夏の間だけです。アフタースポーン期には豆バスしか釣れませんが、夏になればそれなりの魚も釣れ出し、まれにデカイのも出ることがあります。
リグ
次にリグですがリグ自体はスプリットショットリグです。
パーツは以下のものを使います。ハッキリいって以下のものでないとダメです。それが超完成型リグたる所以です。絶対、全て買い揃えてください。これ以外は私が許しません!。
ワーム 「あるワーム」とは...ズバリ!「スラッゴー3inch.」です。
カラーはシャッド系カラー。シャッド系カラーは背中と腹部の2色構成で腹部はシルバーと言うかパールです。背中の色は水の色に合わせてください。緑系がどこへ行っても反応が良くお勧めです。
フック スゴイフック#2
※柔らかいロッドを使う方でバラシが多い場合はファインワイヤー仕様のがまかつWORM315#1で流用可能です。ただこれは超完成型リグの完成された形から考えると邪道です。
ショット ウォーターグレムリン#3/0
#3ではありません。小さい方から2番目のやつです。

●注意事項
上記パーツを普通にリグれば良いのですが注意事項として、リーダは20cm程度でフックは完璧にワームが真っ直ぐになるように刺す必要があります。手元で泳がせて回転するようではダメです。真っ直ぐ泳ぐか少しヒラを打つくらいに調整してください。この状態になるまで何度でもやり直してください。
またはじめから曲がっているような型のついてしまったワームは不可です。

タックル
かなりライトなタックルを要求するような感じですが、アタリはラインスラッグで取るのでキャストさえしにくくなければ柔らかい必要はありません。できるだけ張りのあるロッドの方が良いです。ジグヘッド用のロッドがベストでしょう。長さはコントロール重視で6ft.がお勧めです。
まとめるとL〜MLの6ft.がベストということになります。
  使い方
それでは実際の使い方の説明に入ります。
イメージするもの
このリグは見た目上はスプリットショットリグですが、実はショット付きノーシンカーリグです。「何が違うの?」と思われるかもしれませんが、そこにこのリグのキモがあります。
このリグは「虫を追う小魚」を演出します。虫はもちろんショットです。そのためにスプリットショットリグとしては軽いウェイトを使うのです。もちろんボトムは意識しません。基本的には水面直下を狙います。
基本的な使用法
●狙うべき場所
ズバリ!、ショアラインのシェードです。シェードはオーバハングなどの日陰はもちろん、水中のストラクチャが作り出すシェードでも構いません。ほんとに小さな岩やスタンプなどでもOKです。夏のバスは信じられないようなところから沸いて出てきます。ただ岸から1m以内でないと非効率です。できれば岸から50cm以内をトレースするようにしてください。ボートの場合は岸直近を流し、前方に向かってキャストしていきます。とにかくショアラインを舐めるように釣って行ってください。

●基本アクション
基本アクションは以下の通りです。常に「虫を追う小魚」を意識して以下の動作を繰り返します。イメージ的には「表層をフニャフニャ動かす」です。
  1. キャストし、ロッドを9時の位置に構えてラインスラックを取る。
    このときこのリグはカーブフォールします。泳がせたい水深まで落としたら2へ。通常は水面直下。
  2. ロッドを11時の位置まで持ち上げる。10時の位置でワンテンポおいても良い。
    このときこのリグは水平、または斜め上向きにスーと泳ぎます。持ち上げ動作は約1〜2秒。
  3. ラインスラックが出ていく(ラインが弛んでくる)。
    このときこのリグはカーブフォールします。通常はラインスラックが出切る約3秒待つ。状況に合わせてもっと早くても構いません。
  4. ロッドを9時の位置に戻しつつ、ラインスラックを取る。
    このときこのリグはカーブフォールします。張らず緩めずの感覚でラインスラックを取ります。2へ戻る。

●アタリの取り方
アタリはどこでも出ますが目(ライン)でアタリを取ります。通常は2に集中します。ロッドを11時の位置に持ち上げるときに聞き合わせをする感じです。実際にラインが張る程は聞いてはいけません。このリグは軽いので11時の位置まで持っていってもロッドティップと水面間のラインが直線になることは通常ありません。それが直線になりそうになったらバスが咥えているか何かに引っかかっているということです。何もないところでしたらすぐさま合わせ、何かあるところでしたら直線になりそうな段階で止め、ラインの跳ねを待ちます。跳ねなければ根ガカリです。
2ではなく他のところで出るアタリはラインが跳ねたりするのそれで判断します。

●合わせの動作
合わせの動作は慌てる必要はありません。上記のようにバスに違和感を与えていないはずなのでロッドを倒しつつ張らず緩めずでラインスラックを取り思いきり合わせます。

見えバス攻略
見えバスを攻略するにはリグの操作以前に重要な事柄があります。
まず、良く言われてることですがバスから自分が見えない位置からアプローチするということ。それとルアーに興味を示さないバスは釣れないということ。この2つです。
ルアーに興味を示さないバスを食わせる方法もあるかもしれませんが、私はその方法を知りませんし、今のところは時間の無駄だと思っています。

興味を示すバスは基本的にはフォールで食わせます。バスの近辺にこのリグを落とし、フォールさせます。フォールで食わなければ次の2パターンの方法で食わせます。
  • フォール後、基本アクション。
  • フォール後、1〜2mの急なジャーク。そしてフォール。これはスレたバスに効くことがあります。

これで食わなければ諦めて次のバスを探しましょう。

ハードルアーのフォローベイト
夏といえば高活性時には「水通しの良いエリアでハードルアーにガンガン」ということがあります。このようなときにバイトがあってものらなかった場合のフォローベイトとして活躍します。
バイトがあってのらなかったらすぐさま回収してこのリグをバイトがあった地点に投げ込み、フォールさせるとかなりの確率で食ってきます。ただし可能な限りすばやく投入してください。目安は5秒くらいです。バスは興奮状態なのでまず食ってきます。
2mくらいフォールしたら聞き合わせしましょう。
  まとめ
なぜ釣れるかの考察
なぜ釣れるか考えてみるとやはりこのリグが「虫を追う小魚」をイミテートできているからではないかと思います。
結局はスプリットショットリグなので直接動かすのはシンカーになりますが、スラッゴーの動きが「このリグのために生まれてきたの?」と言いたくなるくらいすばらしいのです。
ノーシンカーの場合はワーム自体を動かすので、ある程度キビキビした動きになりますが、このリグの場合はリーダがあるので滑らかに動きます。また、シンカーを動かしたときに伝わるワームのトゥイッチ動作がロッドアクションでは出せないほど小さなトゥイッチを出すことができます。
実際、ノーシンカーで使うよりショットを付けて使ったほうが釣れるのでそう言う意味でも超完成型リグといえると思います。
最後に
ということで「何、大げさに言ってるの?」、「こんなリグを1年も勿体つけていたのかよ!」とお思いかもしれませんが、だまされたと思って試してみてください。そして「スゴイ釣れた!」、「全然、ダメじゃん!」など結果報告をお待ちしています。

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