to ロードランナー from 高弾性ロッド |
最終更新日 2002年06月10日
はじめに | ||
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こんな人にお勧め&こんな人は向かない | ||
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ロードランナーという竿 | |
ロードランナーはショップで触った感じより実際釣りに使うと硬く感じます。これはどういうことかというと今までより1ランク柔らかい竿で今までしていた釣りをすることになります。これは「することができます」ではなく、しなければなりません。うまく伝えられませんが、高弾性ロッドユーザの方がまずはじめに戸惑うことかもしれません。 例えば「今までグリフォンからX100クラスのプラグにMLを使っていたからロードランナーのMLを買ってみよう」と思ってロードランナーのMLを使うと「ロードランナーってこんなもの?」となるかもしれません。 実際そのクラスのプラグに最適なのはLです。ロードランナーはトルク(というかロッドの重量)があるのでワンランク柔らかい竿が使えるのですが、それを活かした使い方をしなければなりません。 この辺は言葉で説明するのが非常に難しいのですが、例えばルアーにロッドでアクションをつけるようなミノーのような釣りでメリハリのある動きを出すにはある程度固めの竿を使う必要があります。ミノーにはリップにかかる水圧に負けないロッドが必要です。ただそうするとアクションをつけたときに瞬時にティップを戻してもロッドでルアーを引っ張りすぎてしまう傾向にあるためルアーの動きを殺してしまいがちです。 それがロードランナーの場合、硬い竿を使わなくても竿の重量でメリハリある動きを出せるため、1ランク柔らかい竿が使え、アクションを入れたときに入り込むティップを戻すことにより(柔らかいのでタイミングがシビアでない)、ルアーの持っているアクションを活かしたアクションが出ます。 言い換えると柔らかい竿でも竿の重さでルアーに初速をつけることができ、柔らかいので当然入り込むティップをすぐに戻すことにより、後はルアー独自のアクションで動いてくれます。ちょうどトップ系ロッドでグラス素材が使われるのと同じ理由ですね。 1ランク柔らかい竿(重い)が使えるメリットは他にもあります。1番のメリットはキャスト精度の向上ですね。他にも食い込みがよくバイトが増えたり、ルアーの本来のアクションを引き出しやすかったり。全てにおいて竿が柔らかい分、タイミングがシビアでない点が生きてきます。 このため例えば「デストロイヤのこの機種の代わりになるのはこれだ」的な比較は不可能です。実際できる釣りの範囲が広ろく1.5本分はカバーしてしまうからです。 メリットだけを書いてしまいましたが少しデメリットも書いておきましょう。 竿が合わないというのは抜きにして言うと後はロッドの重さですね。ロードランナーのバランスの良い重さはメリットにもなっていますが、長くて硬い竿はキャスト時に手首が痛くなるほど重いです。田辺プロに言わせれば「鍛えろよ!」と言われそうですが辛い竿はありますね。 ちなみに私は乗換え時に今までの感覚で「ラバジ=MH→630MH」となり、630MHを買ったのですがこれは私には硬すぎでした。手首が痛い痛い。ピッチング用の竿でピッチングには何の問題もありませんがサークルキャストには向きませんね。後で600BSMHを買ったのですがこれでも少し硬かったです(こちらは手首は痛くありませんが)。私の場合600BSMで良いかもしれません。1/4ozのスイミングがメインですから。 基本的に腕力で投げるのではなく、竿の反発力で投げるロッドなので硬いロッドで軽量ルアーを投げると、上記のようになりがちです。反発力が使えませんから。 ちなみに比較的ライトなMLやLクラスのロッドについてはまったく気になりません。 |
ロードランナーのこだわり | |||||||||||||||||||
ロードランナーはデストロイヤなどのように何故このパーツを使っているかとかなどの田辺プロの「こだわり」の多くがあまり公表されていません。田辺プロの「わかるやつだけついて来い!」的な考え方もあるでしょうが、もう少し公表したほうがいいと思うのですが... ロードランナーはハードルアーで魚がより多く釣れるように設計されていると思います。これはいろんな意味で言えることですがロドリの2002年5月号P46〜49の田辺プロの記事である程度紹介されていますので参照してください。 またコラム「ゴールドサーメットとSIC」、「コルクとEVA」、「ロッドの弾性」も参考になると思います。 その他、よくある疑問をFAQ形式でご紹介します。
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ロードランナー購入時の注意 | ||||||||||
私は細かなことを気にするタイプですが気にならない方は無視してください。
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まとめ | |
最後にロードランナーは癖があるので合わない方は本当に合いません。ですからロードランナーが気になっている方や乗換えを検討している方も買うなら1本づつ買うことをお勧めします。まず自分が良くやる釣りに適した竿を使い、それでロードランナーが自分に合うか考えましょう。合うようでしたら乗り換えるなり、モデルを増やすなりしていく方がいいと思います。私もそうしました。 それからロードランナーが全てのロッドの中で一番よいといっているわけではありません。デストロイヤもいいですし、フェンウィックもよいです(他にエッジやコンバット系などいい竿はいっぱいあると思います)。要するに「どれが自分の感性に合うか」、「自分の釣りに必要な性能は何か」、それが重要です。 「重い」、「古臭い」というぱっと見の印象だけでロードランナーを避けるのは勿体無いということ、今時の軽量高弾性ロッドとは別の視点で作られた竿があるということ、今現在の花鳥風月には1番合う竿だということ(来年は違うことを言ってるかも?)をみなさんに紹介させていただいた次第です。少しでも参考になれば幸いです。 |