はぜさん |
カーボストライカーST-10 |
- | 2003/12/01 |
- | ★★★★★ |
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バス釣り全般に使用していた。というか、昔はリールはこれしか持っていなかったので、鯉の投げ釣りから、チヌのへち釣り、ナマズ釣りまで何にでも使用していた。糸は5年間くらい、買った時に巻いてあった糸を使っていた気がする。 OSAKAFISINGTACKLE・SPRK210(インプレ参照)とこいつのコンビは、高校生時代からSPRK210が折れるまで、僕の釣りの全てに同行した
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イージキャストシステム(キャストレバー)は高校生の僕にとって衝撃的だった。何しろベイルを返さないで良いのである。何と先進的に見えたことか。実際手返しが良く(鯉釣りやチヌのへち釣りには手返し関係ないけどね(笑))、葦際をテンポ良く打って行く時に重宝した。ベイトリールばりにピンポイントキャストが出来るのも利点だった(飛び過ぎそうになったらレバーを引くとラインの出が止まる)。 黒いスプールカバー(正式には何と言うのかね?)がカッコ良かった。どこと無く未来的な風貌に加え、全身真っ黒というところが男らしさを感じさせ、例えて言うなら「キャプテン・ハーロック」とか「宇宙戦艦ヤマト」とか系の男のSFというイメージがあった(わけわからん)。それでいて無骨な感じはしなかった。コンパクトで、竿に装着した時に自己主張が小さく、どんな竿にもあう大変優れたデザインだった。 樹脂パーツ多用のため軽かった。けして軽いとは言えないSPRK210にセットしてサルみたいに1日中ワッキーをシェイクし続けても平気だった。 ダイワ製というのもポイント高かった。
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ぜんぜん飛ばなかった。吸い込み仕掛けはともかく、カットテールワッキーは悲しいくらい飛ばなかった。おかげで思い切り竿を振り切らねばならず、カットテールが何度と無く吹き飛んだ。 糸巻き量が少ないと飛ばず、巻き過ぎるとアウタースプール(?)に詰まってしまう。困ったことにやや巻き過ぎくらいの時が一番飛距離が出たのである。飛距離を優先した僕は、最後の5Mで糸が詰まってしまうという状態で釣りをしていた。そこからは無理矢理巻き取るのである。魚が掛かった時の最後の5Mはスリリングだった。 ラインテンションが緩いと構造上糸が巻き取れなかった。 巻き心地は最悪だった。何しろボールベアリングなど1つも使っていないのである。軸受けはなんと樹脂ベアリング。ミニ四駆よりひどい。何度も分解しグリースアップしたものの、遂に改善しなかった。 使っているとよく人に笑われた。
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軽く10年以上前(良く覚えとらん)。たぶんイトーしゃちょーがまだアームズのグリップを削っていた頃だなぁ。うーん、惜しい!まあ、当時の僕がそれを知っていたとしても、5万円の竿は買えなかったですけども(あ、今もか…)。 それはともかく、当時高校生だった僕は、SPRK210という竿を手に入れ、それに合うリールを探していました。 ポイントは小さくてポケットに入ること(笑)。なぜなら当時僕はバイクしか持っておらず、でかいリールは持って歩けなかったからです。あと、せっかくかっこいい竿を買ったのだから(爆)、かっこいいリールが欲しかった。 そして、ある釣具屋でこいつに出会うのです。 それはまさに革命的なカッコよさでした。当時の僕はリールといえばごつくてデカい磯用スピニングしか知りませんでした。コンパクト!なんとスプールにカバーが付いている!レバーを引くだけでキャストできる!しかもダイワ(笑)! というわけで僕はリアクションバイトしたのでした。価格は当時で確か3千円くらい。こんなかっこいいリールが3千円で買えるなんて(笑)!と幸せな気分で家路についたことを覚えています。 実際使用してみると、イージーキャストシステムは実に便利で、キャストのへたくそな僕にも大変簡単にキャスト出来、しかもコントロールが抜群だったのです。感動した僕は思わず同じリールをもう一個買い求めてしまったほどです。 それからというもの、僕は鯉釣りやらへち釣りやらにこいつを使いまくりました。今考えてみるとこのリールでよくもまあ50アップの鯉を上げられたかと思うのですが。若いというのは恐ろしいものです。 遠い異国の魚だったはずのブラックバスが、何と近所の池にいることが判明してからは、バス釣りに活躍しました。誰がどう見てもこのリールは本来ルアー釣り用の代物ですから、購入から5年以上の時を経てようやく本来の用途に使われるようになったわけです。 カットテールのワッキーリグを野池中央に密生している葦の際にピンポイントに落としていくという釣りにこいつは絶大な威力を発揮しました。オーバーハンド、サイド、ピッチングとどんなキャストも簡単にこなし、しかも手返し抜群。弱点である飛距離も、それ程大遠投する必要も無い野池ではあまり不自由は感じませんでした。 しかし、このリールは、軸受けが樹脂ベアリングであることが示す通り作りがプアで、耐久性に欠けるという欠点があります。キャストの回数が少ない鯉釣りならともかく、際限無くキャストを続けるバス釣りには致命的に耐久力が足りませんでした。あっという間に1つが壊れ、もう一つも巻き心地が最低になってしまいました。繊細な釣りにはとても対応しきれなくなったのです。 おりしも最高の相棒であったSPRK210が折損し、僕の釣りがベイトロッド主体になったこともあって、遂に引退させました。代わりに近所に売っていたST20にバージョンアップしたのです(笑)。ST20はST10よりも確実に飛距離は延び、巻き心地はやや改善されました。しかし外観が無骨で、安っぽく、僕がスピニングタックルをめったに使わなくなる一因を作ったと言えます。 実は最近、立ち寄った釣具屋で、思いがけなくST10(新品)を発見しました。購入しようかどうしようか本気で悩んでいます。え、値段ですか?1800円(爆)。
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