某ルアーマンさん |
コンバットクランク FS-60 |
- | 2005/10/16 |
- | ★★★ |
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アメリカンウッド製フラットサイドクランクに対抗して作られた、日本製プラスチックルアーの代表格?らしいうたい文句に惹かれて買いました。購入してからだいぶ日数はたっており、スイムテストも済ませてはいましたが、肝心の実践での試しが、不十分と思ってましたので、だいぶ経ってからの印プレとなりました。
『コミュニティ』→『メイン掲示板』→ここで、FS-60で検索すると、以前立てさせて頂いた、当製品に関するかなり近い内容のコラムが出てきます。リファインしたつもりですが、だぶっている点については、ご了承願いたく。 |
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■やはり、日本製ということもあり、仕上げ等は、外国製とは比較にならない程、綺麗と思います。金型の精度が決めてとは思いますが、後工程(塗装)も含めて、日本の射出成型技術の高さを、垣間見ている気がします。この点については、他の国産メーカーの殆どのものにも、当てはまると思いますが。 ■飛距離についても、申し分無く、雷魚対策として、太いライン(30PB)を使っていてますが、25メートルは、飛びます。この点については、後述しますが、必要以上に重くなってしまっている?ことが、幸いしている結果だと思いますが。 ■特にスローリトリーブ時は、動き方も、結構ナチュラルな感じです。例えば○ンクのような、頭を起点とした激しいケツ振りのような、不自然なことはありません。簡単に言うと、ウォブとロールが入り混じった、奇をてらうこともない、まっとうなアクションだと思います。周囲をかき乱すことなく、魚であるというアピールが上手な、優等生といったところでしょうか。 |
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■リトリーブスピードが、スロー以上になると、動きが、何か緩慢な気がしてきます。うたい文句である、きびきびとした動きとは、程遠い感じになるのです。 ステイからの起動が遅いといったわけではありません。やや重い自重のおかげか、結構遅いスピードから潜り込み、アクションは開始はされます。しかし、確かに、ユッサユッサとのんびりとしか、動いてくれないような気がするのです。 例えば、アメリカ製の代表的なフラットサイドクランクと比較すると、例えば、ウォブについては、前者の多くが五回する間に、せいぜい三〜四回しかしない、それも、なんかのんびり感が漂ってといった感じなのです。 ■また、このルアー、よくよく観察すると、ウォブリングよりも、ローリングが必要以上にでるように設定されているみたいです。よって、そのローリングにパワーをとられ、ウォブまで十二分に、手が回らないといったところなのでしょうか。 ちなみに、リトリーフスピードを上げると、このロールは破綻し、かなりつんのめった形での平行移動的なウォブが、一気に出てくるところも、使いづらい要因になると思います。 単なるヒラ打ちとは違った不規則な動きで、極めて不自然な感じなのです。 |
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■初め、広告を見た時、公称10g(実測値は9.4g)は、ちょっと重すぎかなと思ってました。案の上、浮力はかなり弱く、かろうじて、背中の後ろ側が水面からのぞいている感じでした。スペック的には、8g前半程度位(これは物理的に不可能かな)してもらうと、もうちょっと機敏なアクションになったのではないかと思うのです。 ■また、チタン複合製であるリップについてですが、国産ルアー全般にも言えることと思いますが、何か新素材を使うと、あたかもそれにより、素晴らしい効用があると見まがうような手法はやめて欲しいと思います。アレにしたおかげで、著しい機能的な効用が得られているのかと思うと、何か疑わしい気がするのです。 本来、樹脂(ボディ)と金属(リップ)は、完全溶着は出来ないはずです。あのような形のリップにせざるをえなかった理由と、何かしら関連がありそうな気がするのですが。形状を見る限り、強度とアクションのバランスに、相当苦労されたような形跡は、うかがえますが、出来れば通常の樹脂製にして、形状にもっと自由度を与えても良かったのではないかとも思うのです。いかんせん、あのリップは強度的な危なっかしさも感じます。
■プラスチック製ルアーの限界を垣間見たような気もしますが、形状、重量配分の見直し等をやって頂き、リファインされることを期待します。
最後に、何かエラそうなコメントに終始してしまった感じにとられた方には、お詫びいたします。 |