湾岸ハンターさん |
5000 |
- | 2006/03/29 |
- | ★★★ |
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管釣り以外全て、おもにシーバス、ナマズ、鯉のブッコミ |
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誰が何と言おうとデザインと色使いは素晴らしい。ここまでほれ込んだリールは過去に無し!ガタツク気配すらない剛性感。その気になれば目をつぶってでもバラせて組みつけられる簡素な構造。組み方一つでコンディションの変わるじゃじゃ馬っぷり! キャスト時のギア回転音、手元に伝わる心地よい振動、ああリールに血が通っている、と実感できる。 |
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どうにもならないがやはり重い。シングルハンドで投げ続けると手首が腱鞘炎になりそう!55Cとか使うトップ屋さんたちはすごいですね!軟弱な私には1日使い切ることはできません。 これもどうにもならないがサイズがでかい!たまに2500Cとかに浮気したくなります。 |
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中学生の頃、上州屋のディスプレーケースの中は色とりどりのアンバサダーだらけでした。必死におこずかいをタメやっとの思いで買ったのがアンバサダー5000(スプリント)でした。オーナーズカードに自分の名前を書き込むときの嬉しさったらなかったですね。真っ赤なアカのアンバサダーにガングリップのファントムの組み合わせ、初バスも初ナマズも初シーバスも全部このリールが味合わせてくれました。 ところがしばらくしてでてきたのがスコーピオンシリーズ(確か1000、2000)飛距離、使用感、軽さ、すべてにおいて圧倒的な差でした・・・。しばらくは頑なに5000を愛用してきましたが国産リールのフィーリングはまさに蜜の味(笑)ほどなくして私はスコーピオンXTへと手を伸ばしアンバサダーは購入資金として友人に2000円で買い叩かれ旅立ってしまいました。 それから数年後、社会人になりヤフーオークションを覚えた私はある日、何気なく当時の5000を検索してみました。すると数は少ないながらも未使用品や美品があるではないですか!動悸が止まりません(笑)予算に糸目をつけず落札!その後も部品取り、と妻に懇願し何台も落札(笑) 真っ赤なりんご飴は相変わらず妖艶な輝きを放っていました。 ところが・・・はっきり言って現行リールに犯されきった私の腕をこいつは見事に拒否!!重いわ、飛ばないわ、バックらするわ(笑) 何度も使うのをやめようとしました!(カルコンDCが私を呼ぶのです!)しかしそのたびに妖艶な輝きは夢の中まであらわれ私を魅了するのです! で、案の定チューニングをほどこすことを決意!(別にオリジナルにこだわりはありませんし)さいわい一時工業関係の仕事についていたためノウハウやケミカルはあるし、と持てる技術をすべて投入、フルチューンを施してしまいました! まずボディーは程度の良かった5000のハイスピード、これにスプリントのギアを組み込みシャフトは鏡面仕上げ、ブロンズブッシュはSICボールベアリングへ、スプールはAVAILさんの軽量スプール、クロスバーとコグホイールはB-TRAPさんのベアリング入りへ、ハンドルはスタジオオーシャンマークの赤(さらにナイロンブッシュをベアリングへ)制動に幅を持たせるためマグネットブレーキと遠心を併用。オイル、グリスは独自のブレンドで耐久性と防錆性に重点を置きました。 アンチリバースはインフィニットの導入を考えましたが加工の難しさ、加えて耐久性(なぜか私の歴代アブはクラッチ滑りからくるピニオンの磨耗が多発)に疑問があるためオリジナルのまま。 初キャストの感想は・・・ 適度なトルクを伴いながら高回転まで一気に立ち上がり・・・バックラッシュ(笑)ブレーキ周りを調整しながらだんだんに詰まっていく様はまさにチューンド!ある程度煮詰まったので再びあらゆるサイズのプラグを投げまくります!指先が敏感になりサミングもばっちり!下は7グラムから上は35グラム、あらゆるルアーが気持ちよく飛んでいきます! 絶対的な飛距離、安定性は多分カルコンDCの方が全然上!それでもキャストの快感は完全にアンバサダーの方が気持ちいいのです!(18グラムのラバーシンカーはラインを出し切り飛んでってしまいました!)ギアの音、振動、指先に伝わるラインの感触、すべてが気持ちいい!
私のアンバサダーは別に希少でも貴重でもないモデルです(パーミングカップだしマニアは見向きもしない) それでも私はこのリールを再び使うことができ最高に幸せです!思春期にルアーを覚え、あのころの全てだったアンバサダー、そこに市場における価値なんかありません!今から20年後カルコンDCをみて同じ気持ちにはなれないでしょうね。思春期の思い出、そしてアンバサダーならではの魅力はこの年になって初めてわかりました。 スペックや性能も大切だけど毎晩リールを磨きながら晩酌するのもいいもんです。あー、幸せだー! |