はぜさん |
POP X |
- | 2004/11/21 |
- | ★★★★★ |
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主に野池で使用。ラグゼノーム666+コンクエスト200DC+GT-Rスーパー20LBのタックルで最大飛距離20mと考えている。 基本的にはシャローエリアのストラクチャー際で使うが、縦ストがあれば相当深いエリアでも使える。葦、ウィードポケット、立ち木、岩盤際、オーバーハング下などで実績が高い。圧倒的にべた凪が良く、小波程度でも反応が無くなる事がある。水質は特に問わないが、クリアウォーターにもっとも向くようである。 キャストしてポーズ後、ドッグウォーク。ドッグウォークは丁寧に行い、なるべくスプラッシュや音を出さない(これが肝)。要所でポーズか、スプラッシュを加えてバスにバイトの切っ掛けを与える(ドックウォークで寄せて、音で食わせる)。すれたポイントや先行者が叩いた後などでは水面に波紋が僅かに出る程度でシェイクするのも効果的。木にあえて引っかけて、テールフェザーが水に着いた状態でシェイクするのはすれたバスに恐ろしく効くが、これは別にこのプラグでなくとも出来る(笑)。バスのタナが深い場合はストラクチャーから離さない様に丁寧に丁寧に首を振らせ、気長に待つ(深度3mで1分が目安)とバスがゆっくり浮いてくる。 季節はあまり問わない。仲間内では冬にも釣れている。 フェイバリットカラーはGPファントム(拾った)だったが、壊れてしまった。今は主にHT ITOワカサギを使用。 |
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他に類例の無いデザイン。艶めかしい曲線と怒っているような表情がアンビバレンツな妖しい調和を見せ、非常に魅力的である。メガバスプラグの中でも独特なキャラクターであり、その生命感溢れた造形は正に圧巻。純粋に機能面で見てもそのボディ長、幅、カップの形状などは絶妙なバランスであり、芸術性と機能性の融合という工業製品デザインに付き纏う難しい課題を高いレベルでクリアしている事は賞賛に値する。 投擲性能は非常に高く、良く飛ぶ上にコントロールも付け易い。この特徴が神経質なバスに仕掛ける時に大きなアドバンテージになっている。 操作性の高さは圧倒的である。スプラッシュ、ポップ音、ドックウォーク、定点首振り等ポッパーの基本動作が誰にでも簡単に出せる。特筆すべきはこれら全てのアクションの強弱大小が出し分けられる事で、これらを組み合わせる事によって無限に近いアクションを創り出せる。これによってアングラーのあらゆる要求に応える柔軟性を獲得しており、この柔軟性が様々な状況に対応できるという特徴を生んでいる。 ドッグウォーク時にややダイビングし、ターン時にローリングしてフラッシングする。トップウォーターと言うよりは水面すれすれを泳ぐサブサーフェースミノーといった趣があり、本来トップに出切らない魚も釣れてしまうようである。 上顎に設置されたラインアイのためにスプラッシュは出し易く、飛沫もきれいに拡散する。また、サイレントポッパーの異名とは裏腹に、ポップ音はけして小さくはない(小さくも出せるが)。その音質はやや高めで、良く聞こえる。 ボディの比重が絶妙である。着水音が低く、着水した瞬間にバスに無用なプレッシャーを掛けない。また、水なじみがいいために引き波が強くなり過ぎない。余談だが、この水なじみの良い柔らかな引き波がこのモデルの魔術じみた集魚力の最大の要因であろうと僕は見ている。 程よいポップ音、小さな着水音、艶やかな引き波という控えめなアピールには、明らかにプレッシャーの掛かったスプーキーなバスを惑わせる効果がある。ワームで叩き尽くされたポイントでこのプラグを慎重にアクションさせていたら、思わぬ所からバスが飛び出して来たというような事もさして珍しい事ではない。 上顎に付いたラインアイ、ウォーターダクト、慣性バランサーなど小さなボディに様々なアイディアと工夫が盛り込まれている。それら全てがこのプラグの釣獲能力に寄与しており、その完成度にはもはや脱帽するしかない。 まさに日本バスプラグ史上、空前にして絶後のプラグであり、究極のトップウォータープラグの一つであると断言する。 |
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機能的には無い。足す事も引く事も出来ない完成形だと思う。 内部のメインウェイトを支持しているパーツの強度があまりに脆い。今までに2つ折れた。そうなるとメインウェイトが前後に大きく動く様になってしまい、アクションが変ってしまう。 フックが錆びる上にすぐに針先が鈍くなる。やや強度も足りず、35cmのバスに伸ばされた。 |
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04年度データから読み解くPOP X ・ 所有個数…8(同一カラー含む)、ロスト無し、但し2つ破損 ・ 04年度獲得匹数…24匹(最大魚38cm) 釣果ランク5位 ・ 釣果内訳…30cm未満(11匹)、35cm未満(6匹)、40cm未満(7匹) ・ 状況…野池(23匹) ・ 月別釣果 4月…5匹、5月…2匹、6月…3匹、7月…3匹、8月…5匹、9月…5匹、11月1匹(7,8,9月に最大魚を獲得) ・ カラー別釣果…GGブラックバグ(13匹)、HTワカサギ(6匹)、GGバス(5匹) ・ 今年はあまりトップをやらなかった割に、このプラグだけが安定した釣果を残し続けたのは流石としか言いようが無い。特筆すべきは4月、9月とトップにはあまり向かないような時期に良い釣りが出来ていることである。11月に釣れたトップウォータープラグは当然このモデルだけである。 ・ 近所の野池のアベレージを考えた時、30UPが釣果の半数以上を占めるというのは意外な事である。子バッチハンターだという気がしていたのだが、データーからするとそうでもないようである。 ・ リザーバーで釣れていないのは大変意外だが、飛距離とアピール力の関係上出番が減ったのは仕方が無い事かもしれない。 ・ ちなみに、ブルーギルが一匹釣れている。
04年度メモリアルフィッシュ 9月とある野池。その日は暑く、しかも池には人が一杯でした。この池は総護岸で深度は1.5mくらい。水温が上がり易いために夏場はまったく釣れません。 見渡せば誰も釣れていません。ジャイアントドッグX、SRミニ、X100等々、何を投げても反応がありません。僕はちょっと考えました。ここの池は要するにシャローというものが無いのですから、食気のあるバスは絶対に岸際に着いているはずです。しかし、護岸を流しても釣れない。いるはずなのに釣れ無いという事は、何らかの理由(多分高水温)で活性が下がり、口を使い難くなっているとしか考えられません。フィネスワームでも釣れていないということは、単に誘うだけではなく、バイトの切っ掛けになるなにかを与えてやらなければならないのでしょう。 そこで僕はこのモデルのGGバスをセットし、護岸際にキャスト。移動距離をごく押さえながら、ゆっくりゆっくりドックウォークさせました。そして、バスが様子を見に来たと想像し、10ターンに一回くらい小さくスプラッシュさせました。するとヒット!周囲でワームを投入してもまったく釣れていないのに、連続ヒットしたのです(いい音が出せた時にバイトが集中した)。この時ほどこのプラグのアクションの創造性をありがたく思った事はありませんでした。 サイズこそ小さかったものの、自分で狙った通りに釣れたという事で非常に満足できる釣行になったのでした。 |