村下雨彦さん |
アンタレス 12 |
15年以上 | 2014/01/01 |
■□□□□ | ★★★★ |
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ローギアを中~大型プラグ用に使用していました。
現在は後輩の右腕として大活躍しています。 |
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ラインの放出抵抗軽減とパーミング時のフィット感を両立させた、とても理にかなったボディ形状。
ベタつきが少なくなり様々な握りに対応するハンドルノブ。 |
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他の方も指摘されているように、メカニカルブレーキのノブが大き過ぎるため、ハンドルが本体から離れていること。フレームが軽いため重心の偏りが顕著です。
個人的にラインキャパが少ないので、風裏に入って追い風でキャストしているとすぐにラインが出切ってしまうこと。(フロロ12ポンドを120メートルほど)
マイクロモジュールギアに意外な盲点を見つけてしまったこと。 |
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どんなリールシートでも握りやすくリール自体も軽過ぎないので、合わせるロッドの選択肢は広いです。しかし、リールの性格上コンパクトではないため、手の小さい方にはパーミングしにくいと思われます。
購入後しばらく経ってラインキャパの問題を解消すべく、夢屋の深溝スプールに交換しました。しかしその代償として、アンタレスらしからぬ「フツー」のキャストフィールになってしまったのは残念でした。
そして、巻き心地はどこの誰が使っても感動するであろう素晴らしさです。ですが私としては、だいぶ巻き感度をスポイルしていると考えます。
というのも、主力リールの大半がアブだからです。
アブの場合は滑らかではないが故に、ギアの一山ずつがどのくらいの負荷で噛んでいるかを、常時ハンドルノブから把握出来ます。ですから、どれだけ鈍感なロッド(横巻蛇や地平線など)を使おうとも、カレントの境目やルアーに付着した切れ藻の種類も解りやすく、またある程度はリールだけでアタリを拾えてしまう局面も少なくありません。
ですが、このギアにはそれがないんです。ピニオンとメインの接触面積が大きく、必要以上に負荷を分散している気がしてなりません。単に私の慣れの問題もありますが、滑らか過ぎるのも如何なものかと存じます。
現在のユーザーのニーズやトレンドに応えるためだけに技術力を投じたというのなら、これで満足できてしまうユーザー側のレベルに疑問符が付きます。とはいえ、大半の問題はメディアですけどね。
とにかく調整が容易なブレーキと爽やかなキャストフィール、そしてシルキーな巻き心地が高次元で融合しているのは事実です。
ただ投げて巻くだけならとても気持ちのいい逸品だと思います。 |