某ルアーマンさん |
TD-X シリーズ |
30年以上 | 2022/05/12 |
■■■■■ | ★★★ |
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もっぱら4〜5g程度のシャッド。 このコラムには全く関係ない話で恐縮ですが、私はルアーの根掛りロス根絶を目的に、ラインは、なっなんと16ポンドを約50メートル巻き、フックにトラウト用の極細軸版(例:がまかつトレブル17シリーズ)を使ってます。 これで、いざ根掛っても、フックを曲げることで当ルアーを安全に回収出来てます。飛距離も12PBクラスと比較してさほど変わりませんし、多少のデメリット(例:アクションが少々悪くなる)があったとしても、環境汚染の観点からみて、こういうことって非常に大切なことと思うのですが。高価なDR系のプラグも、根掛りを気にせずに安心して使えますよ! まあ、余程のデカ物が掛からない限りは大丈夫でしょう。 |
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■この価格帯では類を見ない軽さ。年間プレイ日が軽く100日を超える私には、実にありがたい。 ■やはりマグネットブレーキは、以下述べる問題点があるとはいえ、調整のし易さ及びバックラッシュの少なさ等では最高でしょう。 ■デザインは賛否の分かれるところと思いますが、あのセパレートタイプのリールフットは、感嘆ものです。また、スプール周りの極限まで肉をそぎ落としたボディ形状により、絶妙のパーミング感が得られていると思います。 ■塗装が弱いとよく言われてますが、私は何回となく使ってますけど、マグダイヤルの周辺部を除いては、ほとんど全くの傷無しです。(コンクリートの地面への直か置き厳禁、ランディング時ベルトのバックルに気をつける、以上を徹底することで、他のリールを含め、傷をつけるということはかなりの確率で防げると思います。まあ、ここまでする必要性については、価値観の問題もあるので論じるべきではないとも思われますが) |
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■TD-1HI、TD-1SそしてこのリールとTDシリーズは三世代にわたって使って来ましたが、クラッチの弱さは共通の欠点とも思われます。キャスティング途中で急にクラッチが繋がってしまい、大きな異音とともにルアーが途中で落下するという症状を経験した人はいませんか? また、これがおきると一発でギアをなめてしまい、巻き心地が極端に悪くなります。当然上記三台とも、部品交換をしましたが。さっ三台全てですよ! ■また、マグフォースVも考えものです。キャスト後半で、突発的な逆風に吹かれると、いきなり急にバックラッシュしたりします。どう考えても不自然に思われる、いかなる状況でもある一定の回転数から強制的にブレーキ解除が始まるこのシステムは、再考の余地ありと思います。この点についても、皆さんの意見をぜひとも聞かせてほしいところです。 ■ちなみに私は、スプールに細工をして、常にブレーキオンの状態になるようにして使ってます。具体的には、プラスチックカラーとスプールの軸の間に、超高密度スポンジ等を、楊枝などを使って入れ込んで、インダクトローラーが中に引っ込むのを防ぐのです。また、同カラーは中空構造になってるので、中にストローの切れ端等を入れてつっかえ棒のようにしても良いと思いますが、Eリングを外すのに少々手間取るし、即解除出来ないのでお勧め出来ません。こうすることで、メカニカルブレーキをほぼ0に設定出来るので、飛距離はかえって伸びる感じがしますし、巻き心地にも有利に働きます。また、この設定ではバックラッシュする帯域が、キャスト前半に変わるので、サミングの加減も非常にし易くなるので、わざとブレーキを弱めにして、サミング併用という飛距離重視のやり方も、簡単に出来るようになります。 ■その巻き心地も、もともとよくありません。この点では、ライバルS社に大きく水をあけられているような気がします。そして、さらに悪くなってくるので、閉口してます。 ■私は過去おおよそ20年以上にわたり、いろいろなメーカーのリールを試して来ましたが、何故かD社のリールに限って、初期性能の持続性という点で、問題が多々発生していたような気がします。 余談ですが、私の持つABU社のSM3600Cは、ソルトでの使用もあり、手入れも悪く、ボディ表面も腐食して変色してますが、使い勝手は殆んど変わってません。 |
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■いろいろと述べましたが、このシリーズのリールは、投げる、巻くという、最低限必要な項目を、バランス良くまとめたという点では、おそらくTD-Zと共に、世界最高傑作の部類に入ると言えるのではないでしょうか。少々ガタがきても、いやいやでも使わざるを得ない理由がそこにあります。専門誌等を見ても、使っておられる方が非常に多いのも、わかります。特に、前述のように、一部改造をしてからは、使い勝手という意味で、全く文句のつけようがないのです。また、何故S社が遠心力ブレーキにこだわり続けるのか理解出来ません。同価格帯のリールにも、是非ともマグネットブレーキ仕様も追加して欲しいです。少なくとも、きめ細かなブレーキ調節という点では、マグの方がどう考えても有利だと思うからです。 ■それから、他社は知りませんが、ここのサービスセンターの対応は、昔から非常に好印象です。本当にユーザーの声を大切にしてくれます。ここの会社のリールは、昔からおおむね他社製に比べて、何かしら使い勝手がいいと思われるのは、ひょつとするとこれらサービスの声が、商品企画の方にうまく反映されているからかも知れませんね。 ■しかし、ずっと使っていて、機械から受ける様々なノイズ(特にリトリーブ時の不快音、不快振動等)が、最近特に顕著になってきたので、サービスに出しました。三度目です。割愛させて戴きますが、修理内容は十分納得出来るものでしたが。 それまでSM3600Cを現役に復帰させてましたが、またTD-Xに戻すつもりです。しかし、また壊れることを考えると、このリールの使用は躊躇してしまいます。 ■最後に、ダイワさんに二言いいたいのです。(1)くどいようですが、あのマグフォースVは、本当見直してほしいと思います。ユーザーの方で、その機能のON,OFFを選択出来るようにするか、もしくはあのプラスチックのブロックの重さを、もしくは、インダクトローラーのリターンスプリングのばねレートいづれかをイージーに可変に出来るようにしてもらわないと、使う方は大変だと思います。何分、キャスト終了間際でのバックラッシュを防ぐためのサミングって、本当怖いものなのです。バックラとほぼ同時に、待った無しでルアーは水中にチャッポーンです。リカバリーが出来ません。(2)そして、あの初期性能の持続性についても、検討の余地ありと思うのですが。特に、あのクラッチの問題は、このインプレのTD-Z103Hの欄で、同じようなことを言われている方がいらっしゃるのには、驚きました。まさか、この問題がこれらTDシリーズ共通の欠陥でないことを祈りますが。 ■余談ですが、このリールはあまりに使いやすいので、使いこなす楽しみがあまりありません。話は変わってリールを複数所持している場合、使用頻度が高く、一番たくさん魚を釣りあげているリールが、その人にとって一番大切なリールだとすると、私の場合はそのリールは不思議とSM3600Cになってしまうのです。ルアーは趣味だと割り切ると、タックルを悪戦苦闘して使いこなして、苦労して釣り上げるというのも格別なのかも知れません。まあ、人それぞれ、十人十色でしょうが。また、私はスコ1000、カル100XT等でもコメントしてますので、よろしければご覧くださいませ。 |